萱間知子
現在イベント・式典等の司会・MCとして活動中。



第1回
ドイツの世界遺産




高校2年生の夏、父が「今からの子は世界を知っておいたほうがいい」と、初めてタイ・シンガポールへ海外旅行に行かせてくれました。
それから、思えば29カ国、好奇心のままに旅をしてきました。
なかでも訪れた場所の世界遺産めぐりは、私の想像力をかきたて、脈々と続いてきた人間の歴史の流れの通過点に、自分が生かされているんだなぁと思う一方、圧倒的な迫力に言葉もなくなることも多々ありました。
日本の世界遺産も何か所かめぐっているので、合計30カ国。まだまだ増やしていく予定ですが、今まで行った世界遺産を、私、萱間知子が見たまま、感じたままをご紹介していきます。







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●ヴュルツブルクのレジデンツ Wurzburger Residenz(2010.10.05)

日本のご婦人たちが大好きな、ロマンティック街道の出発地点です。
長崎の出島で活躍したシーボルトっていう医者を覚えていますか?彼の出身地ですって。
レジデンツとは「住居」なんです。でもここは大司教の大きな大きな邸宅です。
先ず、見所は「階段の間」・・・。天井には世界一大きいフレスコ画が描かれています。
当時の人気アーティスト「ティエポロ」の作です。
私たち観光客は、みーんな顔を天井に向けてあんまりすごいので、口まであいちゃって・・・。階段ですよ、階段・・・。日本の住宅とは随分な差がついてしまいますが、さすが世界遺産です。
そして、「白の間」「皇帝の間」など、大迫力の部屋が目白押し。
じっくり見るなら2時間は必要です。
たっぷり観光した後は、ちょっと歩いてマイン川のほとりにあるカフェ「アルテ・マインミューレ Alte Mainmuhle」へ。
対岸の「マリエンベルク要塞 Festung Marienberg」も見えるカフェで、誇り高きヴュルツブルクの空気を吸いこんでちょっと優雅に過ごすのもお勧めです。


「世界遺産じゃないけれど」

ロマンティック街道の終点にあるのが、有名な白亜の城「ノイシュバンシュタイン城 Schloss Neuschwanstein」
シンデレラ城のモデルとなったお城です。
実はあんまり期待していなかったんです。でも、行ったら大好きになっちゃいました。少し高台にあるマリエン橋という場所から城を見降ろすと、そこはまるで「おとぎの国!」自分がシンデレラになってしまったのではないかと思うくらい。日本人の女子に人気なのが本当にうなずけました。
ここに来て、きっとみんな「お姫様」になっちゃうのです。そんな気分になりたい人は、是非「ノイシュバンシュタイン城」へ。


●ヴィース教会 Wieskirche(2010.09.29)

ロマンティック街道の終盤にある小さな教会。牛や羊が放牧されている草原の中にポツンと現われる教会です。
「ヴィース」って野原とか草原の意味のようで、風景を見るかぎり本当に「野原の教会」です。ところが・・・中に入るとロココ様式の金ピカな装飾で目がクラクラしそう。どうしてこんな野っ原に、こんな贅沢な建物が!と。ちなみにロココとは、マリーアントワネットがこよなく愛した、フリフリでキンキラキンの装飾です。
教会に入る前にのどかに牛と戯れていた私は、世界遺産の立派な教会を前に、「この集金システムは半端じゃないなぁ」と違う視点で感心していました。(もちろん当時の信仰心の篤い地域の方たちの、祈りの形として建立されたのは、良く伝わってきましたよ。くれぐれも・・・)


「世界遺産じゃないけれど」

ロマンティック街道の途中に「ローテンブルク Rotenburg」という小さな街があります。
中世のドイツの町並みをほぼ完全に残している街で、観光客は必ず訪れます。
マカロンみたいなパステルカラーの家が並びくまのぬいぐるみ専門店や一年中クリスマス商品を売るお店など、街全体がメルヘンの様です。
不思議なことに、この街にいると刻々とブリっ子になってくるのです。「キャー、カワイイ」を連発しルンルン歩いている自分に、「ハッ」と気づき、いかんいかん歳甲斐にもなくと自分を諌めますが、まわりを見渡すと、どちらのご婦人も皆さま「ブリっ子」。童心に戻りたい方は是非「ローテンブルク」へ。


●マウルブロン修道院 Kloster Maulbronn(2010.10.04)

シュトゥットガルト Stuttgart から車で40分くらいにあります。とってもアクセスが悪いのですが、行ってきました。
1147年から1537年まで修道院として使われていました。
作家のヘルマン・ヘッセや天文学者のケプラーが勉強された修道院です。
観光客も少なく、ひっそりと静まりかえった回廊は、時の流れを感じさせます。当時はたくさんの若者たちが、喧騒の中で自分の夢をかなえるべく勉強に励んだんだろうなぁ。今はひっそりとした静寂の中、私もまだまだ頑張らなくちゃ!なんて思ったりしました。やはり行って良かったです。


「世界遺産じゃないけれど」

シュトゥットガルトの「メルセデスベンツミュージアム Mercedes-Benz Museum」に行ってきました。超カッコ良かったです。
外観はメタリックの巻貝?の様なデザイン。
中に入ると9階建で、一番上の階から螺旋状にくるくると見物するシステム。
日本人は「ベンツ、ベンツ」と呼びますが、世界的には「メルセデス」と呼ぶ人の方が多いみたい。「メルセデス」は開発者さんの娘さんの名前ですって。私もこれからは「メルセデス」って呼ぶことにしちゃいました。車ファンでなくても十分楽しめますよ。


●ベルリン博物館の島 Staatliche Museen zu Berlin(2010.10.12)

ベルリンへは2度訪れています。2002年には観光で、2008年はお仕事で。
さすがに出張の時は全く観光出来ませんでしたが、初めて訪れた時にはしっかり見てきました。
博物館の島には、
「ペルガモン博物館 Pergamonmuseum」
「旧ナショナルギャラリー Alte Nationalgalerie」
「旧博物館 Alte Museum」
「新博物館 Neue Museum」
「ボーテ博物館 Bodemuseum」
があります。
島だから、船で渡るのかと思いきや、普通に歩いていると到着しちゃいます。地図で見ると確かに島ですが、四方から橋が架かっています。全部しっかり見るなら1日は必要です。
私は「ペルガモン博物館」だけに行きました。
古代ギリシャのペルガモンで発掘された祭壇や、門をごっそりそのまま展示してあります。そうですねぇ、例えば現物の金閣寺をそのまま博物館に展示している感じです。
率直な感想と言えば・・・「よその国から、こんなに持ってきちゃダメでしょ・・!」って感じでしょうか。でもバビロンの「イシュタール門」は保存状態と修復状態がよく、ラピスラズリのような青色が美しくその門をくぐる時には、古代の王さまの行進を空想してしまいました。


「世界遺産じゃないけれど」

1989年に東西ベルリンを分断していた「ベルリンの壁」が崩壊しました。
それから今のドイツが新たにスタートしたのですが、「ベルリンの壁」見たいとおもいませんか?
私も絶対見てくるつもりだったのですが、これがなかなか見つからないのです。
ポツダム広場の周辺に行くと、アスファルトの道路に白い点線が・・・。ここに壁があった跡だそうです。不思議な気持ちになりました。こんなに自由に人が行き来できているのに、当時は壁を越えようとした多くの命が失われたのです。壁は見ることができませんでしたが、当たり前の平和がしみじみと嬉しくなりました。